群馬県カモシカ適正管理計画について

当事務所に作物に被害を及ぼしているニホンカモシカ捕獲に関する相談がありました。

 

国の天然記念物であるニホンカモシカ(著作権フリー画像素材集より)

 

相談内容としては、以前は罠にかかったニホンカモシカを多那二本松区域内で数頭捕獲できたが、現在は一切捕獲ができなくなり放獣しているそうです。そこで捕獲の許可をいただきたいということでした。

 

相談を受け調べたところ県農政部鳥獣被害対策センターにより施策されています「群馬県カモシカ適正管理計画」が関係しているのではと思い、こちらについて調査してみました。

 

 

本計画の目的・背景として、“カモシカの科学的・計画的な保護管理により、地域個体群の安定的な維持と農林業被害の軽減を図ることを目的とし、 防除対策の強化や生息環境管理に取り組むとともに、それにもかかわらず被害が軽減しない場合に限り、被害対策の一つとして一定の条件下で捕獲(管理捕獲)を認める対策”とありました。簡単に言うと、国の天然記念物でもあるニホンカモシカですが条件により捕獲(管理捕獲)可能ということです。

 

相談があった多那二本松区域(沼田市年次計画書より)

 

捕獲を実施するためには、市町村が捕獲に関する年次計画を作成し、当該年度における防除対策内容並びに管理捕獲実施区域及び捕獲計画頭数を定める必要があります。

県は、市町村から提出された市町村年次計画を基に、県管理捕獲実施計画を策定し、当該年度における市町村ごとの管理捕獲計画頭数を決定します。最終的には許可権者である国(文部科学省)による協議により許可となります。

 

 

この件について利根沼田森林環境事務所に相談しました。

 

「群馬県カモシカ適正管理計画」はあくまで三ヵ年計画でさらに捕獲調整を希望するのであれば上記の捕獲に関する年次計画を立て市町村より鳥獣被害対策支援センターに要望する必要があります。県から国の機関へ要望した後、協議となりますので年次計画書は毎年9月までの提出が必須です。

沼田市(利根町)においては平成24年度から管理捕獲を実施しており、今回の第三期計画によると令和2年11月1日よりこれまでの0頭から1頭の管理捕獲が可能となりました。

 

多那二本松区域内のH30年・H31は0頭だが32年(令和2年)は1頭に(年次計画書より)

 

 

管理捕獲に関する計画を立てるにあたっては地域個体群の安定的な維持を確保するためのモニタリング、またカモシカによる被害状況の確かな裏付け(動画・画像等)が必要となります。

次年度以降に関しては、(裏付け等)個人では限界もありますので専門家の協力のもと調査を行い来年9月までに沼田市より申請を行っていただきたいと思います。

 

国の天然記念物であるため難しい問題ではありますが、農作物の被害がある以上引き続き見守っていきたいと思います。

(金井康夫事務所)

 

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